虫さん Feed

2021年6月 1日 (火)

いてくれてありがとう!

畑で活動してきて6年目

虫に対する見方、感じ方が変わったなぁと思います。

「いなくなってほしい」→「いてもいいよ」→「いてくれてありがとう」へと。

虫がいるから、困っているのだと思っていたのですが、

虫の多様性がないから、困っていたんですね。

もともと、オーガニックな農業をするつもりでしたが、

初年度は、ほとんど虫がいない畑からスタートし、

同じ作物に偏った作付け(モノカルチャー)をして

当然のことながら、同じ虫(野菜を食べるイモムシ)が大発生して、

テデトール(手で駆除)しながら、どうしたものかとため息をつきました。

しかたがないとは思いながら、本心は

このイモムシたち、「いなくなってくれないかな」と思いました。

イモムシが野菜を食べるばかりで、イモムシを食べる存在がいないようなのです。

どうしたら、食べる存在が来るのかな?と悩んでいたところ

益虫の大切さを知り、虫の生態系、虫の世界の豊かさを知りました。

虫がいてくれるから、私たち人間も生きていられるんだなと。

虫たちは、何も言いませんが、

大変お世話になっています。

にも関わらず、

気持ち悪いだなんて!

怖いだなんて!

なんということでしょう。

もともと虫に可愛らしさを感じるタイプでしたが

スズメバチがいると、

「ああ、怖い!いなくなってほしい!」と思っていました。

でも、

スズメバチが虫界のてっぺんでバランスをとってくれているということに気づいてから

「いなくなっては大変なんだよね。お互いにいい距離感でいましょう。」と

穏やかでいられるようになりました。

でも、気持ち悪い、とか、怖い、とかの感情も自然なもので

それは、知らない、ということから生まれるものじゃないかなと思いました。

アブラムシを見つけても、青虫を見つけても、大丈夫。

うちの畑には、クモさんもヒラタアブさんも、テントウ虫さんも、

クサカゲロウさんも、たくさんいてくれるし、

来てもらえるようにする方法を知っている。

それに、いなかったら、大変。

クモさんたち肉食系の虫さんは食べることができなくなっていなくなってしまう。

いろんな虫にいてもらって、それぞれの特徴をつかんで生かして、

人も作物も虫も、みんながイキイキご機嫌になる環境をつくることができたら

楽だし、ハッピー。

何より、「あー、イヤだ。この虫、いなくなってほしいのにー。」と

冷え冷えブルーな気持ちでいるより

「おー。いろんな虫さんがいてみんな元気だな。良かった良かった。」という

ポカポカ温かな気持ちでいられるのが最高です。

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その心の在り方、

「無駄なものなんて何一つないはず。

わかっていないだけで、生かし方があるはず!」

という心意気は、

虫に対するだけではなくて、

他の生きものや、もの、環境に対しても発揮できたら

きっとみんなハッピーで豊かな世界ができると思います。

良さを見つけようとするから

見つけられる、知ることができる

ダメ出し、じゃなくて、良い出し。

ないもの探し、じゃなくて、あるもの探し。

排除しようと躍起になるよりも、

特性を生かして、どうしたら上手く回るようにできるかな?と

知恵をしぼるほうが気分がいいし、上手くいったら、とっても楽しい。

がんばりがいがありますよね!

みんなだって、きっとイキイキしたいよねshine

イキイキしているときが一番パワフルshine

人の世界でもそうで、いなくていい人なんて一人もいないはず。

その人がイキイキと輝いて力を発揮できる関わりがあるはず!という

心意気で地域が回ったら、豊かでハッピーな暮らしになるはず。

それに、既に手元、足元に当たり前にあって

見過ごしているもの、地域の資源の

魅力やお宝はいっぱいあるはずで、

その力をそれぞれに生かしきったら

もう、豊かさでいっぱいになる。

そんなことがたくさん浮かんできて、

なんだか、全てありがたくなってきて、とってハッピーなのでした。

それに、、

地球上でそれぞれに、それに知恵を使えばし、他から奪ったり、奪われたりする必要がなくなるよなぁ。

2020年8月19日 (水)

虫さんのこと~廣田農園アルアル

廣田農園アルアル

収穫したのに野菜を放置する。

アルアル。

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美味しそうだったズッキーニ、ピーマン。

放置するのは、

採ってから、良~くみたら、ズッキーニには

てんとう虫の蛹が、ピーマンには卵がついていたから。。

(下の写真はヒラタアブさんの幼虫がついていたピーマン。幼虫は動けるので、葉っぱに移動してもらいました。)


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ステージに、そっとマイクを置くように、

ズッキーニを、そっとマルチの上に置く。

ピーマンをそっとマルチの上に置く。

すんごく美味しそうなの採れたんだけどcatface

自然にお返ししましょう。と思えるのは、

益虫さんを大事にしたいからflair

同様に、

アブラムシにやられて真っ黒くなったキュウリの葉。

一般的には除去して畑から持ち出したり、できるだけ遠くに捨てる、もしくは、焼却するようですが、、、

良くみたら、葉の裏に、ヒラタアブさんやてんとう虫さん、クサカゲロウさんといった益虫の幼虫や蛹、卵がついています。

(下の写真は真っ黒くないけど、クサカゲロウの幼虫がついています。)

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なので、外した葉っぱは、遠くへやらず

ついていた卵や蛹が孵化や脱皮した後に、

自力で元のキュウリに戻ることができそうな範囲に置きます。

もしくは、そもそも、除去せずに、

枯れた葉っぱをそのままに。

益虫さんを大事にしていると、

害虫が大発生しても、

すぐに益虫の大発生がおきて、

弱っていた作物が復活するのを何度も見ています。

一時弱っていたキュウリも新しくキレイな若葉を出し始めましたshine

害虫から益虫へと大発生が起きるまでのタイムラグに、耐えられるか、どうか、という問題がありますがcoldsweats01

一度益虫が大発生したら、ほっと安心heart02

じわじわと害虫が広がっても、

それを制するように益虫も広がっていきます。

しかも、益虫の方が大きく、行動範囲が広いので、素早く他の作物にも広がっていきます。

なので、いろいろな作物を栽培していると、

一つの作物で害虫&益虫の大発生がおきても、

それが他の作物達、全体的にはプラスになるようです。

そしてタイムラグは、作物や益虫さんが暮らしやすいような環境づくりもしていると、どんどん短くなるようですwink

作物と相性の良いコンパニオンプランツを植えたり、益虫さんの隠れ家となる草むらや、花の蜜を吸えるように花を咲かせたり。

こうしたら、元気になってくれるかな?

と、イキイキしたイメージを膨らませながら、

手を動かして環境をつくっていって

上手く作物や虫といった命が輝きだすのを見ると

とっても楽しくなります。

日々、生長するトマトの茎を1ヶ所1ヶ所、

紐で結んで誘引するとか、

ふと見渡すと、何回結ぶんだろうと、

笑えるくらい果てしなく思える畑仕事ですが、

茎をキュッと紐で支えてあげると、

デローンとぐったりしたような表情だったトマトさんが、

シャッキーンと良い感じの表情に見えるから

なんだか、とっても楽しく、気分も良くなってきますhappy01

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いつもそばにいてくれる

看板犬のホップ駅長と割れたトマトを

一緒に食べ、美味しいねっ!と声をかけながら

お仕事をする

のも、さらに楽しくなります。

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14才から15才くらいで(保護犬のため不明)
最近、ヨボヨボ具合が増してきたように感じるけれど

長生きしてね。

いや、元気に長生きしていただけるようにできるだけベストを尽くします!

さて、

たくさんの作物を栽培していると

それぞれの作物に

やならきゃ!とか、やりたい!

と思うことは無限大∞にあって、

実際にできることは、ほんの少しだけれど、

そのほんの少しをできたことに喜ぶことを

大切にしてやってますshine

そうそう、何かしら栽培している方に

あと、益虫さんのことで

お伝えしたかったことがありました。

それは寄生蜂さんのマユ。

何故こんなところに?!という場所にあることも多くて色も派手な黄色でツブツブしていて、

「何これ?!気持ち悪い!」と捨てられがちですが、

青虫を抑制してくれる蜂さんなのでheart02

大事にされたいものの一つでありました。

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益虫さんのことを思うと、

キレイに除草された道路の街路樹の草むらにも

たくさんの卵や蛹があったはずで、

キレイにどこか遠くへ運ばれて、

焼却されてしまったのかな、、

なんて畑からはずれてますが、ほんのり気になるのでした。

バランス良く、虫を含む、生き物の生活圏を維持する。。

なかなか奥が深いな、と思う今日この頃でした。