栽培すること~積みあがる経験、自分の中で体系化されていく知識
雨続きでお日様で消費されなかった力が残っているのか
文章を綴るエネルギーがあるので、引き続きアウトプットしちゃいます
2016年から営農開始して、2022年の今年。
農業経験が6年と半分くらいになりました。
今年、これまで積み重ねてきた、バラバラだった一つ一つの経験が
一気に自分の中で組みあがって、体系化され、
血となり、肉となり、自分で使えるようになったような感じがしています。
これまでに経験してきた仕事、プログラミングの仕事、教育の仕事、
いずれも5年経過くらい経過したところで、
経験を自分で使いこなせるようになった感じがありました。
(あくまで自分比、本人なりの感想です。)
早いのか、遅いのかはわかりませんが、
作物にも早生と晩生があるように、作物それぞれ、人それぞれだろうと思います。
わかるようになった感覚は、どういうのかというと、
状況を理解することができた、先が見通せて、より最適な方法を選択して、より望ましい結果を出せる、という感じでしょうか。
(重ね重ね、くどうようですが、当人比であります)
今の仕事の感覚では、植物の言葉が理解できるようになったような感覚。
あ、今、こんな状態なのね。
では、こうして欲しいのだろうな。
と、察することができるようになった感じ。
これまでにしてきたことは、多分、農業の世界では、とてもオリジナルな方法で、
興味のある作物を、片っ端から、思った通りに、やってみたいように栽培してみる、です。
(興味のあるジャンルの本も片っ端から書店で買ったり図書館から借りてきて読みまくるタイプ)
これは今も実践中なのですが、私にはぴったりなスタイルです。
トコトンやってみた結果、大失敗のような状態もありますが、
全てが貴重な経験だったと思います。
ありとあらゆる作物を育ててみた結果、
それぞれの作物の特徴を広い比較対象からとらえることができ、
科や品種によらず、植物すべての普遍的な共通項をつかむことができました。
どんな経験も全て自分の財産で、あるとき自分の中でつながって自分のもの、力になる、そんなことを感じます。
それが生きていく楽しさで、人は、やってみたいな、という淡い気持ちとして
生きていくうえで貴重な経験の機会を感じているのではないかと思います。
だから、自分に機会を与えることを惜しまず、いろいろな経験をさせてあげることは子どもたちだけではなく、大人にとっても生きていく上で大切なことじゃないかな、と思います。
一年に一度しかできない、その作物を育ててみる、という経験。
それを逃すと、一年後。
もしかしたら、状況が変わって、数年後になるかもしれない。
もしかしたら、一生、経験できないかもしれない。
教育の中で、失敗しない、正解する、を良しとして生きることを、
無意識に学んでいるような気がします。
でも、自分がやってみる、やってみた、という経験には正解も、不正解もありません。
失敗も糧になるし、そこから得られるものもある。
全てが財産。
私はそれを楽しんで、大切にして生きていて、最高だなぁ、と感じているので
お客様にも、気になる作物があるならば、できることならば、育てることを、オススメしています。
一度きりの人生だから、思いっきりやってみるのがイイじゃないか
なんて、大げさかもしれませんが、ちょっとしたことから実践するのもイイですよね
ただ、トライする作物は、理屈よりも自分の好みで選ぶのがイイと思っています。
なぜなら、好きだから気になるし、見るし、手間をかけることができるから
自分の経験でいうと、好きでもないけど、理屈でいうと良いから、気になるのはこっちだけど、気になるわけじゃないけど、こっちにしよう、というは、そもそも、楽しくないし、気がいかないので、結果、その経験から感じるもの、得られるものが少ないような気がします
せっかくの自分の時間なのに、もったいない気がします。
上手くいくかどうか、より、好きだ!育ててみたい!やってみたい!を優先するのがオススメです
私が、イイ!やってみたい!と思ったものを育てた結果、
ただいま、ハーブで80位、野菜も入れると
ザっと100種類くらい苗があるので、もともとお好きな方でないと、
いろいろありすぎて、わからなくなってしまう状態になっています
お客様がイイ!と思うポイントは人それぞれ。
たくさん食べたい、のか、香り重視なのか、キレイさを求めるのか、世話いらずを求めるのか、世話を楽しみたいのか、ロマンを求めるのか。
お話を伺いながら、カウンセリングのように一緒に考えて、
その方のコレ!!を見つけていただいて、
ウキウキしながらお帰りになる姿をお見送りするのが楽しくてしかたがありません。
それから、お買い上げいただいたお客様から、その後、どうなったかという話をお聞きするのも嬉しいのです。
春一番に、昨年の苗との思い出話を聞かせていただくのも楽しく、中には思い通りに育たなかったという残念なお知らせもありますが、そのわけを共に考えさせていただいて、なるほど、と気づきや、学びもたくさんいただいています。
何年も来ていただいているお客様の畑、土の様子も、だんだんと推測できるようになり、ひょっとして、こんな風に育ちましたか?とお伝えしたら面白がっていただけたり。
栽培する楽しみ一緒に味わわせていただけているようで嬉しいのです。
この仕事をして、この道を進んで、本当に良かった。
(この道=先の見えない藪の中を素手で開墾しながら突き進んだマイ獣道。
でも、だからこそ、最高に楽しかったし、今も楽しい!!)
ああ、幸せ~!!と思いながら、日々、過ごさせていただいています。
さて、6月に入りました。
苗たちは人間で言えば、中学生くらいの逞しさと、スピードで生長する季節に入ってきました。
目覚ましい生長を見守ることができる時期。
植えるのに相応しい季節。
私には、いくつかの苗たちの「もう植えてほしいな。。。」という声が響き始めたので、
ぼちぼち、お迎えのなさそうな子たちを畑に植えていこうと思います。
売り場にある苗の数も、少しずつ減っていきます。
出会いのタイミング、お迎えのタイミングに正解はありませんが、
もしも、既に気になっている子がいる方は、お早めのお迎えをオススメします。
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